わらの風物詩 布団干し!

 わらでは、お客様が帰られると、天候を見ながら布団干しをします。イベントで30名を超えるお客様の宿泊があった後のこの布団干しはとっても大変。まさに体力勝負!敷布団、毛布、掛け布団、まくら、そして食堂の座布団。5種類×30組なので、ご覧のように布団干し専用の竹組みをつくって干すのです。

 天気予報で次の日の天気を確認しておきます。当日の朝、暗いうちから起きて、この布団干しのための竹組みにかかります。そして8時から干し始め、昼過ぎまでしっかりお布団の日光浴です。冬など布団の多くなる時期には、午前と午後の2回に分けて干すこともあります。

 毎日毎日大変な仕事ですが、しっかり太陽を浴びたお布団は、ふかふかでお日様のいいにおいがします。お天道様を体中で感じ、幸せな気分に満たされます。

 幸せを味わいながら仕事ができる。なんて幸せなのでしょう!!!!!

 

 

 

真上から見ると、こんな感じ。

 じゃーん!

 

大豆畑にイノシシ親子のご訪問!

 

 秋野菜の成長を喜んでいたら、隣家の吉田さんが大慌てでやってきて、

「大豆畑でイノシシの親子が遊んでるよ!」

わたしは、

「え...まさか...。ちゃんとイノシシよけの柵をしてるのに、なんで...?」

と感じながらすぐさま大豆畑へ。すると、12mmの鉄筋の支柱がぐにゃりと曲げられ、ワイヤーメッシュ(鉄製の格子状の板のようなもの)も地面に横たわり、柵の役目を果たしていない状態になっていました。イノシシの仕業です。イノシシのパワーにはいつも驚かされます。。。

 慌てて柵の作り直しスタート! 支柱の鉄を抜き、ワイヤーメッシュにからまった草やくずをカマを使って切り取ります。そして、新たに桧で作った杭を打ち、隣町の工場で無償でいただいた木製パレットを使って新しい柵を作ります。このパレットは、板と板との間が大きくあいていて、そこからイノシシに入られるので、からんだ草をきれいにとったワイヤーメッシュをまた釘でとめていきます。

 わたしたちがこの地に入植したころには、民家のすぐ近くの畑にイノシシが来ることは全くありませんでした。それが、今では、わらの裏口から4~5mのところまで平気で来るようになり、困っています。

 かつて野生動物と人は、人と山の棲み分けという山人と動物の掟の中に、互いにその尊厳を垣根として見えないフィールドを形作っていました。里に住む住人が、山の木々をまるで草を刈り払うように切り倒し、森を変えてしまいました。

 今、わたしたちにできることは何なのか?

 去年から人の生活領域と里山の境に栗や柿を植え、動物たちが人里まで来なくても食料の心配のない環境に少しでも近づけたい!と夢見ています。

 

 

彼岸花を見に行きました!

 

わらの生花はすべてかおりが担当。でも、花屋さんの切花は一切使わず、すべて自然の野の花だけ。玄関・廊下・洗面台・トイレ・食堂・リビング等、大小合わせて十数ヶ所。生けるのはかおりですが、野の花の採取はわたしのお役目。生けるのに2~3時間、そしてわたしの採取に2時間、二人で半日かけて花守さんをしています。

 食材では、栗や里芋・レンコン・穂紫蘇・柚子・すだちなどから秋を感じますが、野の花も秋を感じるものがいっぱい採れる時期になりました。すすき・あけびの実・赤水引・金水引・ねこまんま彼岸花・さるとりいぱらの実等々。。。9月23日ごろ、お彼岸の前後は本当に彼岸に咲く花、彼岸花を少しずつ時期をずらして、約半月、生け花の芯として使います。

 その彼岸花の群生地がわらから車で1時間あまりのところにあるので見に行ってきました。小規模な群生地は近くにもちょこちょこあるのですが、この群生地はお見事!

 わらでは、どんなに忙しくても、毎年季節ごとの花見や紅葉狩りは欠かさないようにしています。春は、梅の花に始まり、菜の花・片栗・桜・つつじ。夏のひまわりに秋の彼岸花・コスモス。花見を通して季節を感じ、体全体、五感すべてで命を感じる幸せに浸っています。

 

 

九州北部豪雨復興支援 “幻のうどん 食べて応援しよう”

 九州北部豪雨復興支援のイベントを開催させていただきました。今回の被害を大きくしてしまった原因の一つに杉・檜の人工林の拡大がかかわっています。観測史上最も多い記録的な豪雨となった九州北部豪雨。豪雨によって亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災され不自由な生活を余儀なくされている皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 わらの研修生の実家も大きな被害にあいました。今後、全国どこでも起こりうる土砂災害から生命・財産を守るために、今からできることは何かについて、おいしいうどんを食べながら皆さんとシェアさせていただきました。

 今回のうどん作りには、わらが最も信頼するそして友情のあるうどん屋2軒が応援してくださいました。1軒は福岡にあるうどん屋さん “わらの蔵 恕庵”(福岡ミシュランの店)の中島慶達さんが石臼挽き小麦粉をご寄付くださいました。製麺は岡山の老舗うどん屋さん “名玄” の平井芳和さん(日本熊森協会岡山支部長)が引き受けてくださいました。

 ありがたいことにこのようなイベントを開催するたび、多くの友人が誠意ある愛情いっぱいの応援をしてくださいます。今回も小麦粉や製麺されたうどんが届いたとき、その向こうにある中島さんや平井さんのお気持ちが伝わり、胸が熱くなりました。ご支援のイベントを主催させてもらっているわたし自身が一番応援してもらい、幸せを受け取らせてもらっているのだと思います。

 小麦粉もうどんも何も語ることはできませんが、わたしが料理させていただくとき、いつも念じて心がけていること「物言わぬものに物言わす物づくり」を実感させていただきました。

 この大切な大切なうどんは、長男・謙雄と長女・藍が、薪炊き・大釜で炎の暑さを楽しみながら汗まみれで湯がいて釜揚げうどんに! 参加者の方々には、湯がきたてアツアツのうどんを生醤油で食べていただきました。

 食後には、森のこと、自然環境のこと、食べること、生きること、そして、森の頂点に生きる熊と森と人のつながりについて日本熊森協会の活動を通してお話させていただきました。最後は、わらの里山を実際に歩きながら、里山保全里山資本主義を軸にした生き方等々もお話しました。また、熊たちが里山まで出てこなくていいようにとみんなでどんぐりや山栗集めもしました。これは、後日、熊森協会によって熊たちに届けられます。

 お天気にも恵まれ、参加者の方々には “おいしく・楽しく・ありがたく” を感じてもらうことができました!!!

 参加者の方々からいただいた参加費はすべて被災地復興のために寄付させていただきます。ありがとうございました!!!!!

 

日本熊森協会

 http://kumamori.org/

 

 

“”幻のうどん”  九州福岡産 石臼製粉した小麦粉を製麺しました!

 

薪炊き&大釜で釜揚げうどん!

 

 

 

畑は秋野菜でいっぱい!

 

 お彼岸になると、夏野菜が終わって、一気に秋野菜が畑を彩ってくれます。まだまだトマト・きゅうり・ピーマン・オクラも残っていますが…、収穫量も減り、茎も葉も実もあの暑かった夏の勢いがなくなり、なんだか少し寂しそうです。でも、ミニトマトなどは、収穫量こそ少なくなりましたが、うまみも甘みもぐっと濃くなっています。

 樹勢の衰えた夏野菜の横で、私たちの出番とばかりに秋野菜たちが俄然元気いっぱい育ってくれています。オクラは6月と7月の終わりに2度定植しますが、遅植えのオクラは今が盛り。毎日食べ切れないくらい収穫できます。食べ切れないオクラは、ぬか漬けにすると日持ちもするし、とても美味しくなります。採れすぎたおかげでオクラの新しい食べ方を発見できて、毎日美味しく楽しませてもらっています。サツマイモはそろそろ収穫できそうです。里芋も順番に掘って少しずつ楽しみながらいただきます。肥料も農薬も全く使わないのに、確実に私たちの命を支えてくれる作物を提供してくれる自然の営みに、ただただありがたくて、

「ありがとうございます。」

と、毎朝畑と野菜にお礼を言っています。

 あの宇宙船地球号という言葉を残したバックミンスターフラーが言うように、宇宙、地球、大いなるもの、サムシンググレート、神様は、私たちが生きるために必要なものは全て与えてくださっている、としみじみと実感・体感させていただく毎日です。

 私たちが、この自然の日々の営みを感じて、体の中から感謝が溢れたとき、安心に裏打ちされた幸福な気持ちに包まれます。わらの畑でそんな至福の時間を一緒に過ごしませんか? 今年は初の「大収穫祭』というイベントを行います。みんなで収穫して、みんなで料理して、みんなで食べて、楽しんで、「生かされて生きる命」を、「美味しく、楽しく、ありがたく」を実感してみませんか?

 

wara.jp

 

 オクラの花って美しいでしょ!

 

 

秋の味覚・・・さつまいも。

 

菊の花に似ているこれは…、何の花でしょう?

 

答えは・・・菊芋の花。
菊芋は、こ~んなに背が高くなるんです!

 

 

あま~いブルーベリーが鈴なり!

 

 

手前の小さい丸い葉っぱは・・・落花生。おいしいピーナッツが採れます!

奥の大きな葉っぱでお面を作りました~!笑  

これは、里芋の葉っぱ。

 

 

白くて控えめでかわいらしいお花は・・・蕎麦。

わらでは、わらの製粉機で製粉。そして、そば打ち。

自家製のお蕎麦も作っちゃいます!

 

 

大豆畑。

「枝豆」が成長して「大豆」になるって知ってます?

 

奇跡のりんご?!

りんごの木を植えて、4年目。今年初めてりんごの実がなりました。無農薬・無肥料のりんごが採れちゃいました。うれしい~。

気がついたら師匠と呼ばれて、弟子までできちゃった!

f:id:waraclub:20161018165117j:plain

 私は子どもの頃から、大きくなったらコックさんになるといつも言っていました。中学生になると、担任の先生の人格に触れ、教師になりたいという夢も加わりました。

 35年前、農業を目指し、農家になるべく新規就農者としてこの地に入植しました。夢と希望にあふれ農業を始めるも挫折。(この部分はまた改めて書かせていただきます。)

 姉の病からマクロビへ。そして、重ね煮の創始者小川法慶先生との出逢い。世界的自然農法の師、福岡正信氏との出逢い。これらの出逢いが私の人生を大きく変えてくれました。永続可能な未来のこと。環境のこと。個人の健康と平和のこと。学べば学ぶほど自分自身が農業をするしかない! いや、農業をやるべきだ! こうあるべき! ねばならない! という左脳的な正当性がわたしを突き動かし、農業への道をひた走らせたのでした。

 しかし、田舎に入って1年もたたない時にかおりにこう言われました。

「あなたは人と関わることが好きでしょう。料理が大好きでしょ。ものを言わない野菜相手の仕事は向いてない。」

この一言で自然食の宿とレストランを始めることになり、百姓屋敷わらが誕生したのです!!!

 この35年間に、200人近い研修生がわらを巣立ち、数千人以上の数えきれない方々がわらでの料理セミナーや全国の出張料理教室に参加してくださいました。気がつけばコックと教師、2つの夢が同時にかなっていました。その上、いつの間にか師匠と呼ばれるようになっていて、わたしが認めたわけでもないのに、自称わたしの弟子という人が日本中にできちゃいました。(笑) わたしにとっては、師弟関係というよりも、同じ地球・同じ時代に生きる愉快な仲間、一緒になって人生を楽しむ仲間たちです。

 その中の、私の大好きな、そして大切な大切な自称弟子の一人、岩田るみさんがとてもありがたいブログを書いてくれたので紹介します。ぜひ読んでみてください!

 

ameblo.jp

ameblo.jp

ameblo.jp

 

 るみさんは、わたしとの出会いでライフスタイル・軸ができたと書いてくださっていますが、わたしは単に引き金になっただけ。どんな人にも軸があり使命があるから生まれているのです。間違いなく生きてるだけで百点満点であり、自分自身を愛していることを知っています。

 わらを始めてまだ間もないころ、石川洋先生にいただいたお話が今でもわたしの信念になっています。「どれだけ多くの人に良き影響を与えることができたか。それを人生の成功の定義にしたい。」

 るみさんが人生の軸が決まったとおっしゃってくださった料理セミナーを来たる10月7日(土)~9日(月)に開催します。わたしが最もわたしらしく生きているここ「わら」へ、料理を通して生き方を探りに来ませんか。全力を出し切って精一杯の私で応援させていただきます!!!!!

 

wara.jp

畑の衣替え!

 

 私たちにおいしい夏のエネルギーをいっぱいくれた夏野菜たち。収穫後の畑で、茎や葉や根っこ、まわりの草たちを整理しました。秋から冬にかけての土づくり・堆肥づくりです!

 木製パレットの廃材を使って堆肥枠を作り、刈り取った野菜の茎や葉や草をたっぷり入れます。その上にぬか、そしてまた草…と水をたっぷりかけながら交互にしっかり踏み込み、5層の踏込み堆肥を作りました。最後にブルーシートをかぶせて発酵を待つと・・・2~3日で、60度を超える高温に!(あたたかくて気持ちいい干し草のベットみたいなのですよ)

 数ヵ月後には素晴らしい堆肥・土そのものになっていきます。この地にある自然のものが循環し、わたしたちに生きる糧・食べ物を与えてくれています。

 自然界は私たちにとって必要な全てを与えてくれている、ということをこの踏込み堆肥を作るたびに実感します。1冊の自然農業の本を読むよりも、一日中畑にいる方が、より多くの学びと気づき、そして何より生かされて生きている実感が得られるのです!

 

 

 

 

草の上にぬかをまいて…。

 
 
水をかけながら踏み踏み! 草→ぬか→水&踏み踏み! これを5層作りまーす!


 

発酵が進み、60度を超える高温へ。ほかほかしております!

 
 これで、秋から冬にかけての畑の土はふっかふかになるのです!